4年後、和裁の匠になる!s

東亜和裁に通う夢ちゃんが4年間で和裁技能士になるために奮闘するブログ

東亜会イベント 着物のお手入れ講座

東亜の修了生が入る会である、「東亜和裁教師会」のイベントの報告です。

今年の夏には金沢支部で半巾帯作成のイベントがありました!

今回は、静岡支部で『着物のお手入れ講座』を開催しました。その報告を静岡支部の先生が書いて下さいましたよ!

「着物ってどう洗っているの?」

着物を洗うには大きく分けて2通りの洗い方があります。洗い張り丸洗いです。   

【洗い張り】

着物を解いて水洗いをするのでほとんどの汚れが落ちますが洗いに時間が掛かり着物も仕立て直さなければいけないというデメリットがあります。

【丸洗い】

着物を解くことなく洗え、短い時間で落とす事が出来ますが石油系ドライ液で洗うため落ちる汚れと落ち無い汚れがあります。丸洗いで落とす事が出来る汚れはファンデーション、口紅、皮脂、ソース等の油汚れです。今回は丸洗いの前に行う前処理(汚れが強い部分を先に落としておく)の仕方を勉強しました。

※雨などの水ジミ、汗、泥ハネ等の水溶性の汚れは素人が手を出すと着物が駄目になりますので絶対に手を出さないでください。血液も水溶性の汚れです。タンパク質が含まれているのでより高度な技術が必要になります。プロの方に任せましょう。

早速始めましょう。まず、必要なものを準備しましょう。

1、汚れても良いタオル

2、ガーゼ等のやわらかい布

3、薬剤を入れる容器

4、肌の弱い人はビニール手袋

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次に使用する薬品についてです。

しみ抜きといえば【ベンジン】とよく聞きます。汚れを落とす力が強いのですが輪ジミになりやすいので初心者には扱いにくい薬剤です。今回は【リグロイン】を使用します。輪ジミになりにくく初心者でも比較的扱いやすい薬品です。

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これから汚れを落としていきたいものがこちら!

半衿にファンデーション皮脂汚れがついてしまった長襦袢です。着用後から時間が経過しています。

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そして、こちらが袖口に皮脂汚れがついてしまった着物です。汚れが付いてから2年くらい経過しています。

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半衿・残布に化粧汚れやソース・しょうゆなどの食事の際に付く汚れを付けたものも用意しました。

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リグロインをガーゼに付けて汚れのついている部分を一方方向に何回か擦ります。汚れた部分の生地がしっかり濡れる位たっぷりリグロインを含ませるのがポイントです。

※ しみ抜きを行う際は換気を必ず行ってください ※

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薬剤を乾かしてみると...

汚れている部分が薄くなっています!!

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着物は......汚れが消えきれいになりました!!

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そして、残布や半衿につけた汚れは、全体に薄くなっています!しかし、ソースがなかなかの頑固汚れです。化粧品もウォータープルーフの物は頑固です。

それでも、さすが油汚れに強いリグロイン!オリーブオイルは落ちています!

19年度静岡東亜会イベント 半衿残布汚れafter.png

このように前処理で汚れを少し落としてから丸洗いをするときれいに洗い上がります。また時間が経った後の汚れは落ちにくいので汚れたらすぐにしみ抜きや洗いに出すことが大事です。時間が経った汚れは黄変し落ちなくなりコストもかかってきます。着物着用後毎回丸洗いには出すのは金額的にちょっと...と思った場合は衿周りなど汚れが付きやすい部分は自分で処理をして何回か着用した後に専門業者さんに丸洗いに出せばコストが抑えられ着物がもっと身近なものになると思います。

汚れが付くと焦って濡れた布巾等で擦る、叩く、つまんで取ろうとしてしまいがちですが絹の着物は水に弱く縮みや色落ち、生地が毛羽立ち傷んでしまうので焦らず乾いた布で表からと裏からで挟んで水分を取りすぐに専門業者さんに持っていくようにしましょう。

定期的に虫干し風通し行い着物に目を掛けて大切にしていきたいです。

 

↓薬品によって汚れが布を通り越し移るんですね!とても勉強になりました!!
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2019-09-30 | 東亜会イベント  東亜和裁教師会イベント